北村峰月の俳句会俳句 と 三角点 と 着物好き の内 俳句
の ページ
新聞掲載俳句鑑賞
現代俳句協会員 京都俳句作家協会員 大阪俳人クラブ員
俳句結社 城南宮 主宰 北村 峰月
最初に お断りしておきますが
俳句 結社 城南宮 並びに 川柳 結社 鳥羽離宮 の
掲載の作品 や 俳句 峰月 並びに 川柳 直三郎 の作品は 著作権法 を 遵守 されて 無断では 転用され ませんようにお願いいたします
鑑賞句
これらは、 読売新聞京都版、 読売新聞全
国版、 京都新聞、 毎日新聞京都版、 毎日 新聞全国版、 朝日新聞 京都版、 朝日新聞 全国版、産経新聞全国版、 浄土宗新聞、 西 山俳壇 などの文芸俳壇欄 に投稿して一応 の評価をもらったものです。
笹子鳴く 嵯峨野の石は みな仏 峰月 佳作
2017.02.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 掲載
時雨るるや 田舎銀座の 一両車 峰月
2017.02.01 読売 新聞 鈴鹿 呂仁 選 佳作
片時も 離さず毛糸 編む袋 峰月
2017.01.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
毛糸編む 血液型は A と聞く 峰月 佳作
2017.01.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 掲載
殉教の 墓に寄り添ふ 石蕗の花 峰月
2016.12.21 読売 新聞 鈴鹿 呂仁 選 佳作
朝ぼらけ 木の実は時を 待たず落つ 峰月
2016.12.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
水澄むや 焦げのぞろりと フライパン 峰月 佳作
2016.11.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 掲載
空朗ら 大和三山 鳥渡る 峰月
2016.11.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
串の 魚 炉の廻り占む 秋時雨 峰月
2016.11.16 読売 新聞 岩城 久治 選 佳作
虫の鳴く 灯におさらいの 笙 太鼓 峰月
2016.11.02 朝日新聞 辻田 克己 選 佳作
天牛の 髯の呼ぶとも 靡くとも 峰月
2016.10.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
月下美人 見よと伝言 妻の留守 峰月
2016.08.03 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
五等分てふ 難しさ 西瓜切る 峰月
2016.08.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
目覚めれば はるか離れて 竹婦人 峰月
評 「竹婦人」は蒸し暑い夜 安眠を誘う工夫。昨夜は抱いて寝たのに。おかし
みが漂う。
2016.06.27 毎日新聞 西村 和子 選
全国版 十七回目 特選
命名を 奏上さるる 五月晴 峰月
2016.07.06 読売 新聞 鈴鹿 呂仁 選 佳作
五等分てふ 難しさ 西瓜切る 峰月
2016.07.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
木下闇 句縁仏縁 重ねけり 峰月
2016.06.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
文楽の よよと嘘泣き 初時雨 峰月
2016.05.18 毎日 新聞 那須 淳男 選 佳作
孕み猫 身の重さ持ち 塀の上 峰月
2016.05.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
座布団の 膨らむ小春 日和かな 峰月
2016.04.20 毎日 新聞 丸井 巴水 選 佳作
着脹れは 着脹れどうし 診療所 峰月
評 またお会いましょう。お元気でね。
2016.04.13 毎日 新聞 那須 淳男 選 第二席 入選
引き鶴や 水争ひの 関越ゆる 峰月
2016.04.13 読売 新聞 岩城 久治 選 佳作
冴返る 薬害ありし 骨拾ふ 峰月
2016.04.13 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
春隣 京に一日 乗車券 峰月
2016.04.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
将来の 結婚約し 卒園す 峰月
2016.03.16 読売 新聞 竹中 宏 選 佳作
古着解き 作るお手玉 あたたかし 峰月
2016.03.30 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
薬害の 骨ちりちりと 冬の葬 峰月
2016.03.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
水仙の 越前岬 かぜみさき 峰月
2016.02.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
鉛筆の 音一斉に 大試験 峰月
2016.03.16 読売 新聞 鈴鹿 呂仁 選 佳作
仏見に 北の近江は 深雪晴 峰月 佳作
2016.03.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選
妻といふ 悴むものの 肩を抱く 峰月
2016.03.02 読売 新聞 岩城 久治 選 佳作
笛太鼓 揃へば進む 踊の輪 峰月
2016.03.02 毎日 新聞 那須 淳男 選 佳作
秋に入る 速度ゴンドラ すれ違ふ 峰月
2016.02.24 毎日 新聞 丸井 巴水 選 佳作
手を繋ぐだけの恋とも 水仙花 峰月
2016.02.16 読売 新聞 竹中 宏 選 佳作
火の国の 鳴動 枯るる草千里 峰月
2016.02.12 読売 新聞 岩城 久治 選 佳作
桐一葉 風に帆立てて 池の上 峰月
2016.02.03 毎日 新聞 那須 淳男 選 佳作
仏には 意思の千手や 懐手 峰月
評 この対比、いささか露骨ではあるが、いいたいことを言い切る強さは、常に
俳句には必要。
2016.01.27 読売新聞 竹中 宏 選 第三席 入選
寒卵 定数揃ふ 冷蔵庫 峰月
評 季節が遠のき貯蔵庫になった冷蔵庫の仕様、庫内の広さで卵の納所数量
に多寡あるも納得。
2016.01.20 読売新聞 岩城 久治 選 第二席 入選
隊伍組む 村の兵士の 墓洗ふ 峰月
2015.12.16 毎日 新聞 丸井 巴水 選 佳作
文化の日 ロボットの焼く ポップコーン 峰月 佳作
2015.12.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 連続掲載
居待月 志賀唐崎の 松にあり 峰月
評 唐崎の松は歌枕。芭蕉の句にも「辛崎の松は花より朧にて」がある。漸く出
てきた居待月がいま近江の唐崎の松に懸かっている。絶景かな。
2015.12.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 特選
第一席
冷奴 薬味と置かれ 妻の留守 峰月
2015.12.02 毎日 新聞 丸井 巴水 選 佳作
神山に 懸かる二重の 時雨虹 峰月
2015.12.02 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
縄跳びに 故郷の山 入れにけり 峰月
2015.11.30 京都 新聞 鈴鹿 呂仁 選 佳
やうやうに 女人高野は 紅葉中 峰月
2015.11.11 読売 新聞 鈴鹿 呂仁 選 佳作
箱眼鏡 吾が足白く 見えにけり 峰月
2015.11.11 毎日 新聞 那須 淳男 選 佳作
蒼天に 手を差し伸べて 松手入れ 峰月
評 ふとしたはずみの一瞬の動作と見たい。振り仰ぐ樹上に見た幻覚だが、き
わめて輪郭鮮明。
2015.11.04 読売新聞 竹中 宏 選 第三席 入選
秋風に 腹蔵の無き 魚板揺れ 峰月 佳作
2015.11.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 連続掲載
うそ寒や 通夜の喪服に 塩を踏む 峰月
2015.10.28 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
突き抜けの 被爆ドームや 夏の空 峰月
2015.10.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
車座に 茅の輪を綯ひし 夏越かな 峰月
2015.09.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
文鎮に 白亜紀の石 風薫る 峰月
2015.08.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
髷涼し 新大関の 土俵入 峰月
2015.10.21 毎日 新聞 那須 淳男 選 佳作
盆の月 水面に移し 祀りけり 峰月
2015.10.14 読売 新聞 竹中 宏 選 佳作
梔子の 錆びたる頃を 摘みし朝 峰月
2015.10.14 毎日 新聞 丸井 巴水 選 佳作
百日紅 咲き継ぎてまた 散り継ぎて 峰月 佳作
2015.10.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 連続掲載
巡行の 逆さに鉾を 見て廻る 峰月
2015.09.30 読売 新聞 鈴鹿 呂仁 選 佳作
月光の 最果てに五指 観世音 峰月
我々すべてどんなに足掻いても観世音の手のひらの上に生かされている。とい
う句です。孫悟空を直ぐ思い浮かべた方 最高。
2015.09.28 京都 新聞 鈴鹿 呂仁 選 佳作
語り部は なべて方言 月見草 峰月 佳作
2015.09.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 5ヶ月ぶり
嬰子泣く 満員電車の 暑さかな 峰月
2015.09.02 毎日 新聞 那須 淳男 選 佳作
戸袋に 火照りのありて 明け易し 峰月
2015.08.26 毎日 新聞 丸井 巴水 選 佳作
明け易き 木曽山中の 夜明け前 峰月
2015.08.05 朝日新聞 辻田 克己 選 佳作
警策の 素足の気配 背後かな 峰月
2015.08.03 京都 新聞 坪内 捻典 代選 佳作
水替へて 金魚はすぐに 糞を引く 峰月
2015.07.29 読売 新聞 竹中 宏 選 佳作
たかんなの 明日の高さを 知らざりし 峰月
2015.07.29 朝日 新聞 井上 弘美 選 佳作
黴の句を 敲き日の目に 晒さむと 峰月
2015.07.27 京都 新聞 岩城 久治 選 佳作
測量棒 刺したる傍の 犬ふぐり 峰月
2015.07.22 毎日 新聞 丸井 巴水 選 佳作
春満月 お一人様の ご案内 峰月
2015.07.15 毎日 新聞 那須 淳男 選 佳作
ほととぎす 一声をえて 起筆せり 峰月
2015.05.11 京都 新聞 豊田 都峰 選 佳作
まくなぎの 立ちて朝陽の 恙なし 峰月
評 何者であれ、自然のままが良いのである。 まさしく 恙なし である。
2015.07.01 読売 新聞 豊田 都峰 選 第三席 入選
能登望む 老舗の宿の 春火桶 峰月
2015.06.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 松清 ともこ 選 入選
指二本 鶯餅の 背をつかみ 峰月
2015.06.15 毎日 新聞 那須 淳男 選 佳作
ぼうたんの 疲るる二日つづきの雨 峰月
2015.06.15 読売 新聞 竹中 宏 選 佳作
春雨の 砂丘へ自負の 晴れ男 峰月
2015.06.11 毎日新聞 丸井 巴水 選 佳作
三井寺に地摺り藤 大津絵に藤娘 峰月
2015.06.11 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
貴船路の 右源太の 鮎尽くしかな 峰月
2015.06.03 朝日新聞 辻田 克己 選 佳作
朝日新聞一年ぶり。
水攻めの 城に春泥 登りけり 峰月
2015.05.29 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
鶴守りへ 一声高し 鳥帰る 峰月
2015.05.11 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
風紋を 崩さず春の 雨つづく 峰月
2015.05.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 より 松清 ともこ 選 に 交代
七味屋の 角を曲れば 冬日坂 峰月
2015.04.22 毎日新聞 丸井 巴水 選 佳作
藍建に 備長炭の 灰を掻く 峰月
2015.04.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 より 松清 ともこ 選 に 交代
魚焼く 炭で炭折る 妻の留守 峰月 佳作
2015.04.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 14ヶ月ぶり
農日記 桜の咲くを 起承とす 峰月
2015.03.30 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
もう少し 巽橋まで 冬の雨 峰月
2015.03.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
雪吊りや 雨降る夜も ゆるぎなく 峰月
2015.02.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
裁ち鋏 錆をふやして 日脚伸ぶ 峰月
2015.03.18 毎日新聞 那須 淳男 選 佳作
山茶花が 満艦飾る 自転車に 峰月
2015.03.11 毎日新聞 丸井 巴水 選 佳作
春浅し 折鶴いまだ 息入れず 峰月
2015.03.02 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
灯の下に 繭の形に 寝る蒲団 峰月
2015.02.27 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
村歌舞伎 巡礼お鶴を 背に帰る 峰月
2015.02.04 毎日新聞 那須 淳男 選 佳作
氷瀑の 崩れ谺の 駆け昇る 峰月
評 「崩れ」 落ちる音と 「駆け昇る谺」 の 間一髪 の 描写 を評価する。
2015.02.02 京都 新聞 豊田 都峰 選 一席入選
枯菊を 焚く終ひの香に 咽びけり 峰月
2015.01.30 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
竹伐るや 谺となりて 鳥のたつ 峰月
2015.01.28 毎日新聞 丸井 巴水 選 佳作
大綿や 西寺無きまま 八百年 峰月
2015.01.19 毎日新聞 西村 和子 選
全国版 十六回目 佳作
水鳥の 順は不同に 並ぶ杭 峰月
評 岸近く杭が乱立しているのにそれぞれ水鳥が止まっている状況を措辞よろ
しく纏める。
2015.01.09 読売新聞 豊田 都峰 選 二席入選
北上の 河原丸石 月見草 峰月
2015.01.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
厨の灯 届くところに 箱の葱 峰月
2014.12.21 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
まだ空を 行かぬ夜汽車や 星月夜 峰月
2014.12.12 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
曼珠沙華 不運悲恋の 遊女墓 峰月
2014.12.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
山盛りに おまけをつけて 大枝柿 峰月
2014.12.07 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
洗い鍬 納めし小屋に 鳴くちちろ 峰月
2014.12.03 毎日新聞 丸井 巴水 選 佳作
居間に見て 厠に見たる 秋名月 峰月
2014.11.26 毎日新聞 那須 淳男 選 佳作
戒壇の 闇の恐さや 庭紅葉 峰月
2014.11.24 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
琵琶といふ 器に秋の水満たす 峰月
2014.11.24 毎日新聞 鷹羽 狩行 選
全国版 十五 回目 佳作
暮れ切れば 流燈悼む 数となり 峰月
2014.11.17 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
上げ潮の 元安川や 柳散る 峰月
2014.11.17 毎日新聞 大峯 あきら 選
全国版 十四 回目 佳作
碑の裏を 覗けば止みぬ 昼ちちろ 峰月
評。 余分な関心が情緒を欠いたが、好奇心は大事にしたい。
2014.11.16 読売新聞 豊田 都峰 選 一席入選
新米に 卵二つを 奢りけり 峰月
2014.11.12 毎日新聞 那須 淳男 選 佳作
三山の 二山を繋ぐ 冬の虹 峰月
2014.11.05 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
秋の野の 搖るるもののみ 暮残る 峰月
2014.11.03 毎日新聞 西村 和子 選
全国版 十三回目 佳作
役名に 出前届きぬ 村芝居 峰月
2014.10.24 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
大楠と 大欅との 蝉合戦 峰月
2014.10.15 毎日新聞 那須 淳男 選 佳作
ちぢ散れる 銀杏の下に 車椅子 峰月
2014.10.13 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
故郷に 不詳の古墳 土用三郎 峰月
2014.10.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
能書きの 長き素材の 冷奴 峰月
評 最近では多種類の豆腐が出ている。豆の産地からにがりまで能書きされて
いるが、それより早く冷奴を食べたい作者の思いが伝わる。
2014.10.08 毎日新聞 丸井 巴水 選 特選第二席
秋潮に 寄る椰子の実の ありにけり 峰月
2014.10.06 毎日新聞 大峯 あきら 選
全国版 十二回目 佳作
三猿を 見習う余生 とろろ汁 峰月
2014.10.03 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
火伏札 厨柱に 渋団扇 峰月
2014.09.12 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
風薫る 父母の仏壇 開けてをく 峰月
2014.09.03 毎日新聞 丸井 巴水 選 佳作
枇杷熟るる 軒に江ノ電 沿ひにけり 峰月
評 家々の軒すれすれに通る江ノ電。黄色く熟れた枇杷の枝をおおゆすりする
ところもある。
2014.09.01 毎日新聞 大峯 あきら 選
全国版十一回目 特選
夏座敷 鴨居に長き 十文字槍 峰月
評 障子や襖が外され風通しの良い夏座敷に通されたが、鴨居には昔のまま
に槍が掛けられている旧家に感慨の作者。
2014.09.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
特選 石川 多歌司 選
萍や 疎密は風の 気まぐれに 峰月
2014.08.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
門川に 魚の素早き 青柳 峰月
2014.08.23 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
鬼薊らしく 大絮吹かれをり 峰月
全国版 第十回目 佳作
2014.08.12 読売新聞 読売俳壇 正木ゆう子 選
夏座敷 欄間に 帆掛け船と波 峰月
2014.08.08 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
垂直の 音はこつんと 水中花 峰月
2014.07.30 毎日新聞 丸井 巴水 選 佳作
青麦の 穂を活け駅前 ベーカリー 峰月
評。 店主のちょつとした知恵が店先に野の風をよぶ。買い手も快い店先であ
る。
2014.07.27 読売新聞 豊田 都峰 選 二席入選
名水に 手を泳がせて 冷奴 峰月
2014.07.23 毎日新聞 那須 淳男 選 佳作
最上川 あまた植田の あまり水 峰月
評。 芭蕉や斉藤茂吉の名作が思い浮かぶ。無数に水をたたえた植田の重な
りの中を母なる最上川。
2014.07.11 読売新聞 竹中 宏 選 二席入選
置手紙 御駄賃めきし 青林檎 峰月
2014.07.04 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
あたたかや 三角定規の 穴に指 峰月
評 丸い穴のある三角定規は理数の教材で良く使用するが指で固定させるた
め暖かいほうが扱いやすい。季節を手元の物で表している。
2014.07.02 毎日新聞 丸井 巴水 選 三席入選
名を知らぬ 草咲く野辺や 春深む 峰月
2014.06.25 毎日新聞 那須 淳男 選 佳作
浮き苗を 挿すは媼の 役どころ 峰月
評。 老刀自も一役をになわないことには、しまりがつかぬ。田植えは今日でも
特別な行事。
2014.06.20 読売新聞 竹中 宏 選 三席入選
古道より 繋がる春の 補陀落海 峰月
2014.06.18 毎日新聞 丸井 巴水 選 佳作
また次の 山藤迫る バスの窓 峰月
評 観光でも、路線バスでも。山藤の景。
2014.06.11 朝日新聞 辻田 克己 選 二席入選
春闌くや 近所に二軒 売家札 峰月
小川 軽舟 選 佳作
卒業や 学校にある 開かずの間 峰月
西村 和子 選 佳作
2014.05.26 毎日新聞 全国版 初投稿
第八回目 第九回目
警策の 近づく気配 四月尽 峰月
評 「警策」 は座禅などで惰気眠気さましの策(むち)。春が去る。その時のここ
ろへの反省のひとときと解する。
2014.05.12 京都新聞 豊田 都峰 選 一席入選
春陰や 仏の影は 動かざる 峰月
2014.07.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
入選 石川 多歌司 選
いただきに 古墳を守りぬ 大櫻 峰月
2014.06.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
弛み無き 松の吊り縄 春の雪 峰月
2014.05.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
入選 石川 多歌司 選
鯉二つ 三つもつるや 春寒し 峰月
2014.04.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
春の日の 木の椅子猫を 追うて座す 峰月
2014.04.27 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
与ふると 云ふ降り方に 春の雨 峰月
2014.04.11 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
紙風船 終ひの一つは 高く衝く 峰月
2014.04.07 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
包丁に 妻の研ぎ癖 水温む 峰月
2014.03.17 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
曲げ物の 杉の匂ひや 雪の夜 峰月
評 「雪の夜」 という設定が、まだ失せていない香りを匂わせている。秋田地
方の杉の「曲げわっぱ」を作っているのか。
2014.03.14 読売新聞 豊田 都峰 選 第一席 入選
愛宕嶺に 瘤ふたつあり 初御空 峰月
2014.03.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
芦刈の 風の裏より 始めけり 峰月
2014.02.03 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
枯野道 歩くあとより 閉づるなり 峰月 佳作
2014.02.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選
蝋梅や 寺の時計の 三時打つ 峰月
評 よい空間、よい時間が把握されいて、一幅の風景が描かれている。
2014.01.31 読売新聞 豊田 都峰 選 第三席 入選
糶果ての 焚火育てる 一斗缶 峰月
全国版 第七回目 佳作
2014.01.27 読売新聞 読売俳壇 小澤 實 選
松ならば 知る城の事 枯芒 峰月
2014.01.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
佳作 石川 多歌司 選
紅葉に 際立つものに 磨崖仏 峰月 佳作
2014.01.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選
北風の 武蔵野にゐて 北を見む 峰月
2013.12.23 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
さざなみの 光の中に 浮寝鳥 峰月
2013.12.20 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
ほかに客 無き終バスの 寒さかな 峰月
2013.12.18 朝日新聞 辻田 克己 選 佳作
冬帽子 妻の帽子に 被せ置く 峰月
評 帰宅してひょいと帽子を置く。ひとサイズ小さい妻の帽子に重ねるとちょう
どいい。それだけのこと。だから仲がいいとは限らないのだが、なんだかいいな あと、ほのぼの。
全国版 第六回目 第一席
2013.12.16 読売新聞 読売俳壇 正木ゆう子 選
立冬や 鏡黙って 映すだけ 峰月
評 この句がうたうのも、暦の立冬ではない。本格的な冬の始まりに直面して
の澄明の空気観。
2013.12.13 読売新聞 竹中 宏 選 二席入選
宇陀郡 竹伐る音の 遠こだま 峰月
2013.12.06 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
蔓引けば 素早く寄りぬ 灸花 峰月 佳作
2013.12.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選
夕焼けや 生駒の塔の 透け消えぬ 峰月
佳作
2013.12.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
石川 多歌司 選
尼寺は 竹の奥なり 秋ともし 峰月
2013.11.25 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
あるがままと 言へど髪撫づ 秋の暮 峰月
評 年にもよるが髪は気になるもの。その微妙なるひと時の思いを告白してい
る。
2013.11.15 読売新聞 豊田 都峰 選 第一席 入選
白亜紀の 石を拾ひぬ 磯は秋 峰月
2013.11.13 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
破れ蓮や 己の愚直さを 愛し 峰月
2013.11.08 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
晩秋や 土の匂ひの 宅配便 峰月
全国版 第五回目 佳作
2013.10.28 読売新聞 読売俳壇 宇多喜代子 選
曼珠沙華 阿波に三郎 太りゆく 峰月
評 四国三郎は吉野川。うまく一幅の絵を書き上げている。
2013.10.25 読売新聞 豊田 都峰 選 第三席 入選
十夜寺 みな十分に 長生きす 峰月
評 参詣者の年齢を鑑みて、一句に仕立て上げるに、音韻に関心を以ってした
ところが眼目。
2013.10.18 読売新聞 岩城 久治 選 第三席 入選
新走り 酔ひの続きを 推敲す 峰月
実は 酔ひの続きに だったのですが、添削していただいております。どちらが
いいのかな。推敲しているのは、呑みながら作っている俳句なのですから。これ なら、どのくらい呑んだらどうなるかですね。
2013.10.10 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
心字池 水を乱せる 子亀かな 峰月 佳作
2013.10.01 ひかり 光明寺 西山俳壇
石川 多歌司 選
青林檎 妻の置手紙の上に 峰月 佳作
2013.10.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選
茄子の馬 我が供養には 競べ馬 峰月
評 破天荒な面白さ。どうか初盆の折には、魂棚の前にテレビを据えてあげてく
ださい。競馬中継を。
2013.09.22 読売新聞 竹中 宏 選 一席入選
鬼あざみ 絮やはらかく とばしけり 峰月
評 鬼と名前とは違い、風を待って絮を丁寧に乗せるあたりに、作者のやさしい
目がある。
2013.09.13 読売新聞 豊田 都峰 選 三席入選
野仏の 光背のごとく 花芒 峰月
評 小さい仏の世界を点出したのは手柄である。
2013.09.02 京都新聞 豊田 都峰 選 三席入選
荒梅雨に 打たるるものの みな動く 峰月
評 主人公はじっと室内から眺めている。だからこそ、外景の「みな動く」さま
がいきいきと。
2013.08.31 読売新聞 竹中 宏 選 二席入選
石叩く 声に聞こえて 遠蛙 峰月
2013.08.23 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
肩書きの ある富士見ゆる 夏の海 峰月
2013.08.07 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
一輪の 切り難き薔薇 自祝とす 峰月
評 一輪残った薔薇。なにかの自祝の機に切って飾ろうとしたが、思い直した
のだ。
2013.08.02 読売新聞 竹中 宏 選 特選 三席
明易の 宮居に水を 貰ふ列 峰月 佳作
2013.08.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選
飼ふ如き 厨の守宮 灯を与ふ 峰月 入選
2013.08.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
商ひの あるなし定宿の 遠蛙 峰月
2013.07.26 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
母の膝 甘き処や 車輪梅 峰月
2013.07.06 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
楠落葉 手紙燃やさば 煙濃き 峰月
評 楠落葉はそれほど嵩はないが、手紙に込められた思いも燃えて「濃き煙」
2013.06.07 読売新聞 豊田 都峰 選 二席入選
隧道を 繋ぐ新緑 また新緑 峰月
2013.05.27 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
逝く春や 重き鞄を 持ち歩く 峰月
2013.05.15 朝日新聞 辻田 克己 選 佳作
春障子 水琴窟の 音を透く 峰月 佳作
2013.05.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
円墳の いただき一本桜かな 峰月
2013.04.24 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
さざなみの 琵琶の八十浦 葦の角 峰月
2013.04.22 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
蝋梅の 溶け出しさうな 日和かな 峰月
2013.04.05 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
日の当る 畑の隅より 鍬始 峰月 佳作
2013.04.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
宮跡の 氏や素性や 松の花 峰月
2013.03.29 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
厠より 見えぬ処に 梅開く 峰月
2013.03.22 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
脱ぎ散らす 喪の白足袋の 汚れかな 峰月
2013.03.15 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
花八手 じゃんけんぽんに また負けり 峰月
2013.03.08 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
懐手 解きて言葉を 掴み出す 峰月
2013.02.27 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
僧ひとり 寒行に立つ 四条小橋 峰月 佳作
2013.02.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
数へ日や 突如と消ゆる 電子辞書 峰月
2013.02.01 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
指を折る かたちに手袋 落ちゐたり 峰月
2013.01.28 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
岐れ道 野仏に問ふ 枯野かな 峰月
2013.01.25 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
新蕎麦を 啜る器や 出石焼 峰月 佳作
2013.01.17 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
歯のとれて 一日枯野に をりにけり 峰月
2013.01.14 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
流れ星 遠流の浜の 親鸞像 峰月
2013.01.11 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
妻の留守 寒さの落つる 時計の音 峰月
推敲 「妻の留守 時計の音に 寒の落つ」 なら 特選 だったかな。
それとも 「妻の留守 寒さの募る 時計の音」 かな。
2012.12.24 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
南瓜蔓 引けば獲物の 掛かるごと 峰月佳作
2012.12.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
火除神 熟柿となるを 見届ける 峰月
評 神域の一隅に、燃えるように赤い鈴なりの柿の木。火除けの祭神に見守ら
れてという機智。
2012.11.30 読売新聞 竹中 宏 選 二席入選
鶏頭や メモ通りして 妻の留守 峰月
2012.11.26 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
舌替へて 風鈴闇に 仕舞はれぬ 峰月
2012.11.09 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
新豆腐 切りてあらたに 生れし角 峰月
評 思えば豆腐をどう切れど新しく角が立つ。
2012.11.07 朝日新聞 辻田 克己 選
入選 第一席
二百二十日 びっくり水を 鍋に打つ 峰月
二席入選
評 思わず緊張感の走る感じ。季語「二百二十日」と「びっくり水」が良くあって
いるのだ。
2012.11.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選
腹向けて 猫仰向ける 残暑かな 峰月 入選
2012.11.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
風荒し 東尋坊の 磯は秋 峰月
2012.10.26 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
白山に 音を返せる 落し水 峰月
2012.10.19 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
柿簾 柿色の日を 透かしをり 峰月
2012.10.17 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
迎え火とする 娘の好きな 花火もて 峰月
2012.10.03 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
翁堂 値千金の 端居かな 峰月 佳作
2012.10.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
迎え火や うしほのにほふ 人戻る 峰月
2012.09.21 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
留守電に 妻の声聞く 残暑かな 峰月
評 予想もしていなかった声を聞く。そのためらいが一段と「残暑」の汗となる。
2012.09.17 京都新聞 豊田 都峰 選
第一席 入選
行き止る 路地のすべてを 水打てり 峰月
2012.08.31 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
更衣なき 軍服の 遺影かな 峰月
2012.08.17 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
雲の峰 金剛山に 根を下ろす 峰月
2012.08.15 朝日新聞 辻田 克己 選 佳作
水打ちて 盛り塩女将の 仕上げ事 峰月
2012.08.06 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
片陰と なりて丸子の とろろ汁 峰月
2012.08.04 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
富士登山 灯の列星に 繋がれり 峰月佳作
2012.08.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
端居猫 傷除けてゐる 毛繕ひ 峰月 入選
2012.07.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
初夏や 木洩れ日の水 掬みにけり 峰月
2012.06.22 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
賀茂祭 先導府警 乗馬隊 峰月
2012.06.12 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
灯油缶 揺り確かむ 花の冷え 峰月
2012.05.25 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
春の波 勝手気ままに 日を弾く 峰月
2012.05.18 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
春の夜 一音欠けし オルゴール 峰月
2012.05.14 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
惜春の 宇治橋辺り 漫ろかな 峰月
評 季や佳し 処や佳し 漫ろの語が佳い。
とき よし ところ よし すずろ
2012.05.09 朝日新聞 辻田 克己 選
特選 第三席
蹴轆轤の 春日廻して をりにけり 峰月 佳作
2012.05.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
てのひらに 畳目つきぬ 花疲れ 峰月
2012.04.30 読売新聞 全国版 四回目
小澤 實 選 佳作
糸電話 春の砂丘に 繋がりぬ 峰月
2012.04.40に 実作教室 に 評 があり、たいへん楽しい作品である。作者が
判断したのが「春の砂丘」 であるからこれでいいのだが、もっと外のものに繋 がってもよいのではと、欲が出る。メルヘンがあってよいのだが、そのあたりに 季語を選ぶ楽しさである。いろいろつけて味わうのは俳句の大切な学び方であ る。
俳句は色々試してみるのも勉強である。その場合、頭の中であれこれやっても
勉強にならない。必ず、先輩とか他人の作品をあれこれ作り変えたり添削した り、自分のものになるよう、具体的にしてこそ、身に付く事になる。
2012.04.16 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
枯野なら 人間だれも 持ちしもの 峰月
2012.04.01 浄土新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
水槽を 掻く亀の爪 日脚のぶ 峰月
2012.03.30 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
ひとしきり じょんがら節は 雪の宿 峰月
2012.03.02 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
単線の 特急待ちや 日脚伸ぶ 峰月
2012.03.01 浄土新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
冬芝や 神馬となりし 競走馬 峰月
2012.0217 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
むらさきの 闇の武蔵野 年開ける 峰月
評 紫草の生えていた武蔵野ゆかりの闇に年が動くのはよい発想である。
2012.02.10 読売新聞 豊田 都峰 選
第二席 入選
冬の日を 受けて文机 嵯峨日記 峰月
評 芭蕉関係の資料が展示されている場面であろう。「冬の日」が芭蕉の風格
をしのばせる。
2012.01.06 読売新聞 竹中 宏 選
第三席 入選
積めるだけ 積みて国道 蜜柑売り 峰月佳作
2012.01.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
朝市や 何でも燃やす 缶焚火 峰月
神護寺と 決めし時より 時雨けり 峰月
2011.12.23 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
枯蟷螂 なほも頭を 向けにけり 峰月
かれとうらふ かしら
2011.12.21 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
火吹竹 息溜むる時 火の暗き 峰月
2011.12.16 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
畑の枯れ 寄せて火を置く 夕まぐれ 峰月
評 野火のことだが、もし「野火」とすると春季となる。「火を置く」が上手い。
2011.12.13 京都新聞 豊田 都峰 選
入選 第一席
いま欲しき 父がりの栗 母のふみ 峰月
2011.12.09 読売新聞 竹中 宏 選 佳作
葦の花 かはたれ刻を 遠くせり 峰月
評 葦は円錐花序で知られる。群生する一帯では彼は誰刻が少し遅く感じられ
る。
2011.12.02 読売新聞 豊田 都峰 選
入選 第一席
秋刀魚焼く 煙の中の 朝市に 峰月 佳作
2011.12.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
大西日 光背にして 母来る 峰月 佳作
2011.11.01 ひかり 光明寺 西山俳壇 石川 多歌司 選
鯖雲や 金網の中 自衛隊 峰月
評 敷地を金網で包囲したところはさまざまあるが、作者は自衛隊に目を向け
た、ということである。
2011.11.25 読売新聞 岩城 久治 選
入選 第三席
落葉松の 降りつぐ音の 中にをり 峰月
評 落葉松は初冬に針状黄葉を一斉に静かに散らす。何か切なさがある。
2011.11.11 読売新聞 豊田 都峰 選
入選 第三席
定宿の もてなし暗く 虫時雨 峰月
2011.10.17 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
秋愁の 音色でありし さぬかいと 峰月
評 「さぬかいと」は讃岐岩。叩くとよい音を出す。いいものを見つけ、組み合わ
せる。
2011.10.14 読売新聞 豊田 都峰 選
入選 第一席
望の月 雅楽の舟を 浮かべけり 峰月
2011.10.10 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
かたくなに 三脚梯子 松手入 峰月
2011.09.28 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
蚊柱の立つ 宇治川の 橋灯り 峰月
2011.09.09 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
なほ余震 南部風鈴 旅に鳴り 峰月
2011.08.31 朝日新聞 井上 弘美 選 佳作
田草取り 蹲ひしまま 田となりぬ 峰月
2011.08.19 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
かたつむり 古都の古刹の 草の上 峰月
評 立場を確認することは、重要な生き方の一つである。この蝸牛はどうだろ
う。
2011.07.16 読売新聞 豊田 都峰 選 第二席 入選
直立の 蓮の巻葉の 影持たず 峰月
2011.07.12 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
卯の花の 色そのままに 昼の月 峰月
2011.07.1 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
青蘆や 真向かいに置く 三上山 峰月
2011.06.24 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
蛍袋 ふくらみて灯を 宿すごと 峰月
2011.06.22 朝日新聞 辻田 克己 選 佳作
鳴子百合 寺領社領の 境かな 峰月
2011.06.08 朝日新聞 辻田 克己 選 佳作
打水や 水の神呼ぶ 風の神 峰月
朝日新聞 全国版初デビュー 読売新聞を 入れて 三回目。
評 水を打てば涼風が起こる。それをこういって、がぜんおもしろくなった。
2011.06.06 朝日新聞 朝日俳壇 長谷川 櫂 選
第一席入選
またたかぬ ものは蛇の目 蛍狩 峰月
2011.06.01 朝日新聞 京都俳句 井上 弘美 選 佳作
椿落つ 紅に致死量 ありにけり 峰月
評 この極端な表現も、状況を惜しむひとつの心の現われとみる。
2011.05.27 読売新聞 豊田 都峰 選
第二席 入選
空の色 味方につけて 桐の花 峰月
2011.05.16 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
風車 群れて遅速の ありにけり 峰月
評 露店の風車と見てよい。楽しい発見に立ち見とれている姿も窺える。
図書カードが届きました。
2011.04.18 京都新聞 豊田 都峰 選
第三席 入選
雛の間に 宴ありとて 昼灯す 峰月
2011.03.23 朝日新聞 京都俳句 辻田 克己 選 佳作
盆梅の 土佐陽暉楼 金屏風 峰月
2011.03.11 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
猫車と 老い支え合ひ 冬の畑 峰月
2011.03.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
犬が引く 荷は門松や 静原女 峰月
評 犬が引くとはいいものを発見、手柄としていいところが俳句。
2011.02.18 読売新聞 豊田 都峰 選
第二席 入選
たらひ舟 伏せ置く上に 霜をける 峰月
2011.02.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
寒暁や 富士見つけたり 武蔵野に 峰月
2011.01.10 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
短日の 並木の影の 網模様 峰月
2010.12.17 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
新味噌の 串を焦がして 五平餅 峰月
2010.11.08 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
豊の秋 嬉しゅうてならぬ 色となり 峰月
2010.11.01 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
秋潮の 寄せ来しものを 鳥漁る 峰月
2010.10.18 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
鉦叩 打つも休むも リズムなる 峰月
2010.10.15 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
秋風鈴 舌に書きたる 貸家札 峰月
評 秋風鈴、それはただ吊るされているもの。なかなか洒落たものの発見であ
る。
2010.10.08 読売新聞 豊田 都峰 選
第二席 入選
前掛けに 重さ集めて 茄子胡瓜 峰月
2010.10.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
忘れ物 探すかのやう 秋の蝶 峰月
2010.09.27 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
夜店の灯 繋ぎて空に 伸びにけり 峰月
2010.09.03 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
討論の でで虫と蛞蝓自由論 峰月
佳作
2010.09.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選
水かきの 溶けるほどまで 泳ぎけり 峰月
2010.08.31 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
夏灯 影絵に立ちて 女身なる 峰月
2010.08.28 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
歯科に 見る七夕飾り 口開けて 峰月
2010.08.06 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
干し杉菜 入荷して薬種屋の土間 峰月
2010.08.02 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
風鈴を 吊るさなかより 鳴りつづく 峰月
評 まさしく風鈴そのものを把握しての表現と評価したい。鳴らない風鈴は風鈴
でない。
2010.07.05 京都新聞 豊 田 都峰 選
第一席 入選
鰺を干す 熊野古道の 途中なる 峰月
2010.06.28 読売俳壇 全国紙 二回目 正木 ゆう子 選 佳作
木苺の 熟れをり連れを 待たせたる 峰月
2010.06.15 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
真っ青な 気持ちで見てる 風知草 峰月
2010.06.08 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
春だから 寝てしまひけり 船の旅 峰月
2010.05.28 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
花冷えを 指先に知る 弥勒仏 峰月
2010.05.21 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
啓蟄の 畑に出でたる 測量師 峰月
2010.05.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
息と云う 命継ぎけり しゃぼん玉 峰月
評 しゃんぼん玉を吹き出す息は命の象徴。その息を含んだしゃぼん玉は美し
いはず。
2010.05.07 読売新聞 竹村 文一 選 第二席 入選
花の昼 満つれば零る 身の内に 峰月
2010.04.26 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
武蔵野を 旅する春に なりにけり 峰月
評 毎年春には武蔵野のお得意先を回る段取りを、大変省略をきかしてまとめ
ている。
2010.04.16 読売新聞 豊田 都峰 選
第三席 入選
雪の田と 雪の田繋ぐ 雪の橋 峰月
2010.04.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
沈丁の 挿し木の丈に 咲きにけり 峰月
2010.03.27 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
御仏花を 寒九の水に 水切りす 峰月
2010. 03.12 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
立砂の 陰に凍雪 残りけり 峰月
2010.02.22 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
サーカスの ジンタこそ鳴れ 今朝の春 峰月
2010.02.09 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
枯れ極む 神山殊に 日を蒐む 峰月
2010.02.01 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
月光を 手に受け取りし 窓あけて 峰月
2010.01.22 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
マスクして 善女は風を 目で受ける 峰月
2010.01.16 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
聖和の直さんへ戻る
乗り過ごし 同じ景色や 冬めける 峰月
2009.12.21 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
律川の 瀬音に合はせ 雪蛍 峰月
2009.12. 18 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
昼灯す 風の転がる 萩の寺 峰月
2009.12.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
ビルの間の 空地のままに 鰯雲 峰月
2009.11.20 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
沈下橋 芒の穂並に 沈みをり 峰月
2009.11.16 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
月光に 生命線を 曝しけり 峰月
2009.11.07 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
山の辺の 地蔵の供花や 曼珠沙華 峰月
2009.10.30 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
水平に 風来たりけり 沖は秋 峰月
2009.10.19 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
大西日 還暦の身の 灼かれたる 峰月
2009.10.01 浄土宗新聞 浄土俳壇 坪内 稔典 選 佳作
蓮の実の 飛び過ぎゐたる 鉢の外 峰月
評 よい花を咲かせるに十分の実であろうが、遠くまで飛び過ぎたことを具体的
に描いている。
2009.10.09 読売新聞 豊田 都峰 選
第二席 入選
球場の 丸く灯れり 秋の月 峰月
2009.09.28 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
銀漢より 降り来る長き 縄梯子 峰月
2009.09.26 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
黙祷の 拳は固し 原爆忌 峰月
2009.09.21 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
斑猫や 馬籠妻籠は 川に沿ひ 峰月
はんみょう
でも新聞には ぶちねこ のかな打ちでした。 喜べないですね。 ぶち壊し!
2009.09.19 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
後に謝罪の電話が有りましたが。
月下美人 三日続きに 咲きにけり 峰月
2009.09.14 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
蟻の列 蝶の羽立て 進みゐる 峰月
2009.08.10 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
まだ澄まぬ 田水に動く ものありぬ 峰月
2009.08.08 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
デパートの 祇園囃子に 塗れけり 峰月
2009.08.04 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
梅漬けて 雨の一日 終りけり 峰月
評 まだ籠もっている昼に漬けた梅の香に、大事な年中行事を終えた思い入れ
が下五に集約。
2009.07.11 読売新聞 竹村 文一 選
入選 第一席
一八の 青ざめし色 白といふ 峰月
2009.06.27 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
ひねもすや 水輪に梅雨を 見てをりぬ 峰月
次々に生まれる水輪を視点にしたのはよく、「ひねもす」に梅雨の様相を見る。
2009.06.16 京都新聞 豊田 都峰 選
入選 第二席
持て成しの あるがままなる 夏座敷 峰月
2009.06.13 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
夕刊を 門に読みゐる 日永かな 峰月
評 郵便受けのところまで取りに出てそのまま立ち読んでしまう。
心動かす記事なのだ。
2009.05.30 読売新聞 岩城 久治 選
第三席 入選
白鍵に 沈む指先 水芭蕉 峰月
投稿の掲載の謝礼 原稿料 として図書カードを頂きました。
2009.05.25 読売俳壇全国版初デビュー 正木 ゆう子 選 佳作
土塀にも 凭れてゐたり 植木市 峰月
2009.05.23 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
ミモザ咲く 教会の塔 尖りけり 峰月
2009.05.18 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
桜描く 雲となるまで 遠景に 峰月
2009.05.16 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
海中に 都ありとぞ 雛流す 峰月
わだなか
2009.05.09 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
卒業の 帽子の高さに 弾けたる 峰月
2009.04.06 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
十石舟 舫ふあたりや 猫柳 峰月
2009.03.19 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
雪野原 小さきものの 足の跡 峰月
2009.02.22 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
問ひ直す 数でありける 雑煮餅 峰月
2009.02.14 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
乱暴な 鈴の音あり 初詣 峰月
渾身の 鈴の音あり 初詣 だったらどうだったでしょうね。
2009.02.01 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
暁天を 指して水鳥 嫁が島 峰月
2009.01.24 読売新聞 豊田 都峰 選 入選 三席
気がつけば 飛ぶ数ありし 雪蛍 峰月
2009.01.10 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
聖和の直さんへ戻る
箒目の 及ばぬところ 石蕗の花 峰月
2008.12.14 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
念持仏 黄菊明りに 在しけり 峰月
2008.12.07 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
近道は 秋草触るる 径であり 峰月
2008.11.29 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
播磨路や 野辺の仏に 野紺菊 峰月
2008.11.01 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
その涯は 雲に続けり 枯尾花 峰月
2008.10.19 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
十六夜の 厨に米研ぐ 音すなる 峰月
2008.10.18 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
吊る時の 遅れしゆえの 秋風鈴 峰月
2008.10.12 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
八ヶ岳 なかば翳らす 雲の峰 峰月
2008.09.20 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
蛍狩 木橋土橋の ありにけり 峰月
2008.09.13 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
広ごるる 投網夕焼 捕らへけり 峰月
2008.09.07 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
妹は 馬穴を持ちて 柳鮠 峰月
2008.08.31 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
古火鉢 動かす時に 蓮動く 峰月
2008.08.30 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
梅雨鯰 泥と同じに 掬はるる 峰月
2008.08.23 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
画架たてる 片陰あをき 石畳 峰月
2008.08.17 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
缶蹴りの 缶に溜りし 暑さかな 峰月
2008.08.03 京都新聞 岩城 久治 選 入選 第一席
評 この場合溜まるイメージは缶がひっくり返っている状態の方がよいのであろ
うか。とすれば、遊び疲れてほったらかしの景が見える。
万緑を 背負ひて 不動磨崖仏 峰月
2008.07.26 読売新聞 豊田 都峰 選 入選 第一席
評 万緑の火炎のいいと思う。隈取りもあざやかに磨崖仏を描く。
端居して 己が足爪 見てをりぬ 峰月
2008.06.21 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
早苗田や 道祖の神は 村境 峰月
2008.06.14 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
匂ふ手で 匂ふ木の芽を 賜りぬ 峰月
2008.05.24 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
パレットの 黄色の生みし 黄蝶かな 峰月
2008.05.18 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
閉館の 一灯持ちて 夜の桜 峰月
2008.05.10 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
廻り道 花の咲けるを 縫ひにけり 峰月
2008.04.26 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
紙雛の 揃ひて何に 倒れしや 峰月
2008.04.12 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
波底に 都さぶろふ 雛流し 峰月
平家一族壇ノ浦入水時、安徳幼帝を抱いた二位の尼の
慰めの言葉を用い、雅びの雛流しに色合いをつけたのは
手柄である。
2008.04.05 読売新聞 豊田 都峰 選 第一席 入選
春泥を 避けし歩みの 踊りめき 峰月
2008.03.23 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
自らを 戒むるやう 雪払ふ 峰月
2008.03.15 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
命また 落葉の下に 踏まれけり 峰月
2008.03.08 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
冬欅 天衣無縫に 立ちにけり 峰月
2008.03.05 朝日新聞 関戸 靖子 選 佳作
霜柱 踏む足音の 富士仰ぐ 峰月
2008.02.17 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
寒き夜 ぎゅつと抱けと 妻の乞ふ 峰月
2008.02.16 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
猟銃の 木霊も遠く 冬日和 峰月
2008.02.02 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
冬紅葉 鎌倉街道 雨意ありぬ 峰月
2008.01.26 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
朝市に 言葉少なく 暦売り 峰月
2008.01.13 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
綿虫の 消えたる辺り 翁の墓 峰月
2008.01.12 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
コスモスや 風のかたちを 見せにけり 峰月
2007.11.17 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
秋深し 額の斜めを 正しけり 峰月
2007.11.07 朝日新聞 関戸 靖子 選 佳作
秋深し 額の歪みを 直しけり だったら駄目だったでしょうね。
秋の蚊の 仏壇中に 遁れけり 峰月
2007.11.04 京都新聞 豊田 都峰 選 入選 第一席
入選の金1000円也の賞金が送られてきました。
評 打ち損じたのであろうが、その結果がこれでは、作者の微苦笑が浮かんで
終わるところがよい。
四万十や 出水四日の 漁休み 峰月
2007.10.28 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
秋霖や 黒木鳥居の 雫して 峰月
2007.10.27 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
秋灯の 窓に人影 無かりけり 峰月
2007.10.20 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
宿題の 小さき朝顔 種採りぬ 峰月
2007.10.06 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
故里や 柿は盗るもの 貰ふもの 峰月
2007.09.22 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
河童淵とか 名のありそうな 泉かな 峰月
2007.09.15 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
葦切の 頼りなげなる 葦にあり 峰月
2007.09.08 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
戻り梅雨 電光ニュース 二度流れ 峰月
2007.09.01 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
植田風 回覧板を 読みにけり 峰月
朝日新聞 関戸 靖子 選 入選 第一席
滴りを 聞き居て禅の こころかな 峰月
2007.07.29 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
梅雨雲の 掛りて睦む 二上山 峰月
2007.07.28 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
桐咲いて 殊更使ふ 京言葉 峰月
2007.07.07 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
藤棚の 昼は羽音の 中にあり 峰月
2007.06.16 読売新聞 竹村 文一 選 三席 入選
筍の 線路真際に 迫りけり 峰月
2007.06.10 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
竹の秋 百夜通ひの 小径古り 峰月
2007.06.09 読売新聞 豊田 都峰 選 一席 入選
座りても すぐに立つ春囲炉裏かな 峰月
2007.05.26 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
草萌や 礎石一つの 国分寺 峰月
2007.05.16 朝日新聞 関戸 靖子 選 一席 入選
竹秋や 右は大原 鯖街道 峰月
2007.05.06 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
人誘ふ 鶯笛を 吹きにけり 峰月
2007.04.28 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
さげもんの 色揺れて花 誘ひけむ 峰月
2007.04.21 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
風光る 加茂川沿ひに バス来たり 峰月
2007.04.15 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
枯芦を 円く倒して 釣りの座に 峰月
2004.12.05 読売新聞 豊田 都峰 選 佳 作
衿寒し 並び同じく 写経する 峰月
2005.01.19 読売新聞 岩城 久治 選 佳 作
福笹に 附けたるものの みな弾む 峰月
2005.02.01 読売新聞 豊田 都峰 選 二席 入 選
初寄席の 座布団の向き 正しけり 峰月
2005.03.06 読売新聞 岩城 久治 選 佳 作
菜の花の 土手の向かふの 酒の蔵 峰月
2005.03.13 読売新聞 豊田 都峰 選 佳 作
鬼やらひ 右往左往の 影ありき 峰月
2005.03.25 読売新聞 岩城 久治 選 三席 入 選
その先は 滝とは知らず 花筏 峰月
2005.05.10 読売新聞 岩城 久治 選 佳 作
家移りの 申し送りや 燕来る 峰月
2005.07.03 読売新聞 竹村 文一 選 二席 入 選
寄席跳ねて 単衣に深き 座り皺 峰月
2005.07.17 読売新聞 豊田 都峰 選 佳 作
解体の 刻の近づく 鉾揃う 峰月
2005.08.21 読売新聞 竹村 文一 選 佳 作
夏草や 清和源氏の 末の墓 峰月
2005.09.04 読売新聞 豊田 都峰 選 佳 作
秋霖や 坊ちゃん列車と 言ふ電車 峰月
2005.11.13 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
紅葉の 見せ場順路の 混むところ 峰月
2005.11.20 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
崩れ簗 ときをり雑魚の 上りけり 峰月
2005.11.29 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
遠足を 先に行かせて 紅葉狩 峰月
2005.12.18 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
幾百の 渋柿すべて 熟しけむ 峰月
2006.01.08 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
野仏の おはす辺りや 雪を掻く 峰月
2006.01.22 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
毛布にて 包みて 小児科に急ぐ 峰月
2006.02.05 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
凍滝と なりて親しき 御神体 峰月
2006.02.28 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
長考の 次の一手や 風花す 峰月
2006.03.05 読売新聞 豊田 都峰 選 入選 二席
着膨れの 鎧をぬぎし 診療所 峰月
2006.04.02 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
花の昼 真ん中にいる 疲れかな 峰月
2006.04.30 京都新聞 岩城 久治 選 佳作
薫風の中 高殿は 吉野ヶ里 峰月
2006.06.04 読売新聞 豊田 都峰 選 入選 三席
戒壇の 闇抜けて いちはつと逢ふ 峰月
2006.06.18 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
途中でも聖和の直さんへ戻れます。
河骨を 咲かせて生簀 動きあり 峰月
2007.07.02 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
神主の 菖蒲の遅れ 詫びにけり 峰月
2006.07.16 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
鳥羽の地は 御陵のかたちに 蝉時雨 峰月
2006.09.03 読売新聞 豊田 都峰 選 入選 二席
列石を 見る高樓や 秋あかね 峰月
2006.09.19 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
暮れなずむ 時こそ讃え 月見草 峰月
読売新聞 岩城 久治 選 佳作
流れ橋 渡り終えてや 天高し 峰月
2006.10.21 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
稔田の 角は嫗の 手に刈られ 峰月
2006.10.22 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
寄席跳ねて 十六夜の月 連れ戻る 峰月
2006.11.18 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
奥の間に 流人めきたる 風邪の人 峰月
2006.12.03 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
田仕舞の 煙る火に過ぐ 山雨かな 峰月
2006.12.16 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
加茂晴るる 時雨いるらし 雲ケ畑 峰月
2006.12.23 読売新聞 豊田 都峰 選 第二席 入選
極月や 喰い残したる おでん煮る 峰月
2007.01.13 読売新聞 岩城 久治 選 佳作
煤払ふ 長押より落つ 鯨尺 峰月
2007.01.20 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
鴨の陣 統べる一羽の 落ち着かず 峰月
2007.01.27 読売新聞 竹村 文一 選 第三席 入選
身体中 空っぽになる くしゃみかな 峰月
2007.02.10 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
持ち駒の 香車一枚 冬ざるる 峰月
2007.02.17 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
驚きの 姿のままに 鵙の贄 峰月
2007.02.25 京都新聞 豊田 都峰 選 佳作
待ち合はす 外湯巡りや 風花す 峰月
2007.03.03 読売新聞 豊田 都峰 選 二席 入選
自らの 色に崩るる 冬牡丹 峰月
2007.03.07 朝日新聞 関戸 靖子 選 二席 入選
大鯉の 深みに見ゆる 冬の川 峰月
2007.03.21 朝日新聞 関戸 靖子 選 佳作
枯萩を 音もろともに 括りけり 峰月
2007.03.24 読売新聞 豊田 都峰 選 佳作
春浅し 雑木山の名 無くもがな 峰月
2007.04.07 読売新聞 竹村 文一 選 佳作
ここから聖和の直さんへ戻れます。
ここから 上の方へ 書いてゆくようにします。
hogetu@kyoto.zaq.ne.jpへメールを下さい。
|