北村峰月の俳句会富士登山

富士登山と流燈会

2006年08月13日
やったぜ ! 富士山 日本一の山  でも 目は死んでるのちやう?


      ほんと ほんとに 死にそうなほど しんどかった。

なんぼ富士山でも 三角点なかったら いかへんで。
3775.63m 剣ヶ峯 二等三角点と 白山岳 3756.4m 二等三角点です。

五合目から歩き始めて、五時間八合目の太子館到着。

食後七時から寝て、午前一時に起きて、途中ご来光を迎えてから八時半に登頂。
お鉢周りをして、三時間。
下山は大変にだらだらと長く砂利と砂の道。
五合目にやっと五時ごろかな。
実に十六時間か。
登山される方には、あまり参考になりませんよ。

私の大記録ですから。


直三郎  川柳。   峰月  俳句 なのです。


夏炉焚く 富士に炉奉行 をりにけり   峰月

無為に足す 榾の煙りし 夏炉かな    峰月

一匹の 獣になりて 富士登山       峰月

手で作る 双眼鏡に 夏の富士      峰月

手庇しの 中に富士山 薫風と      峰月


後悔を 反芻しながら 富士登山       直三郎

喜多川やとみ 選 で佳作を戴いてしまいました。

余裕など 微塵も無くて 夜登山        直三郎

臨終に 臨みたるごと 富士登山        直三郎

富士登山 満身創痍に 星仰ぐ         直三郎

一頭の 獣となりて 登る富士          直三郎

星月夜 息たえだえに 登りこし        直三郎

快晴の 富士登ろうと 冥土道          直三郎

振り向けば 富士影絵なる お見送り     直三郎

いま下りし 切り絵にしたき 富士の山     直三郎


こんな 川柳 が 出来るほど しんどかったよ。
少し いや大分に 無謀 でした。 反省しています。          体重超過。 運動不足。 睡眠不足。
次郎君 有難う。 よく付き合ってくれたなぁ。
いいリーダーでした。  
持つべきものは 友達だ。大親友なのです。

太子館で ご一緒して頂いた 甲府市のご一家にも 励ましていただき お世話になりました。 いびきで寝られなかったとか。
お写真 お手紙 ありがとうございました。


そして、その四日後に 東舞鶴への出張で 偶然に精霊流し 灯篭流しに 出逢えました。  御仏縁かな。 燈篭に名前を書いて 拝みながら流れに置いてゆく。涙を流しながら燈を送りましたが、涙で霞んで見えませんでした。


逝く秋と 流れゆく燈や 吾子の霊       峰月

えにしある 流燈二つ 近づきて        峰月

精霊会 供養花火の にほひかな       峰月

流燈会 背中に礫 こがねむし         峰月

山の端の 影絵になりて 流燈会        峰月

磯の香の 河遡り 流燈会            峰月

吾子の燈の ひとつ離れて 流れけり     峰月

山の端の 暮れなずみゐて 流し燈や     峰月

吾子の燈や 涼風にやや 走りゆく       峰月

吾子の燈の 目に追いつつも 見失ふ    峰月

流燈の 速さや何を 急がせる         峰月

寂しがる 吾子に流燈 並びたり        峰月

流燈の 潮の香受けて 迷走す        峰月

吾子の燈の 淋しく灯り 流れけり       峰月

流燈の 並び新らし 道連れか        峰月

精霊会 ふひに凪ぎたり 灯の止まる     峰月

流燈の 燃え上がりつつ 流れけり       峰月

精霊流し かたまりてまた 離れけり      峰月

流燈や 寄り来る燈との 出会ひかな     峰月


平成十年十二月二十日 北村有樹子   釋 尼 有徳  入寂。

享年 十八才 六ヶ月  愛娘よ  忘れないよ。 いつまでも。

十八で 神に嫁がせ 十二月              峰月

お出掛けの 装ひ冬衣 棺の内             峰月

十八で 神か仏か 冬の婚                峰月


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